2014-07-03

角のあるシーサー

シーサー(=獅子、ライオン)は家々の守り神(魔除け)。ここ沖縄では至る所で見かけます。

いいえ実は、各家のみならず、ホテルや学校、会社、都会のビルや工場の入り口など、ほとんどの建物には必ずと言っていいほど置いてあります。門の上に居ることもあれば、屋根の上、出入口、そして建物内に居ることもあります。

神社の狛犬とも同じで、起源は古代オリエントのライオンだとか・・・。エジプトのスフィンクスともルーツは一緒と言えるようです。


少しとぼけていますが、なかなか年期の入った顔立ちでもありますね。
遠い昔の、そして異国のライオン信仰が、長い時を経て少しずつ形を変えアジアの各地域にも広がり、そして今なお、守り獣としての役割を担って私達の身近にいる、という事に、ちょっとしたロマンを感じてしまいますね。

沖縄で初めてシーサーを見た時には、やはり本土の狛犬とは少し感じが違うなあ、という印象を持ったのですが、つい最近、あらーっと驚く発見をしました。

私が今住んでいる八重瀬町には沖縄最古のシーサーといわれる「富盛の大獅子」というのがあるのですが、若い頃の両親が写る古い写真に、それとそっくりの大獅子が写っているのです。場所は確か関東のどこか…。沖縄ではありません。

沖縄ワールドには古今東西のシーサー(獅子、狛犬)の展示室があります。それを見ると、中国などの獅子像にも狛犬やシーサーによく似た外観のものもあり、必ずしも地域によってデザインの差が明確に現れる、というわけでもないことが分かりました。そして中には上下の写真のように、角のあるシーサーもいます。

ちょっと珍しい我が家の珊瑚シーサーの事は以前に紹介しましたが、実はそこに新たに加わったのが、この本土生まれの彼らです。

どこかで見たような感じが
そう、これもサイズはずっと小さいですが、どことなく、富盛のシーサーに似ている様にも・・・。

角のあるシーサーは沖縄では確かに珍しくはあるのですが、ただ、先の展示室では中国製の角のある獅子像も結構ありましたので、角付きシーサーも昔から作られていたものではあったようです。

ただ、このシーサー(狛犬?)、正直言うと、どこで作られたものか定かではありません。もう40年以上も本土で暮らしていたのは明らかなので、本土生まれなのは確かなのですが、一体いつ頃本土のどこで生まれたのかは、皆目見当つきません。

コケなども身にまとい、石の具合も大分風化して、相当年期の入った感じはするのですが・・・。


そして、このシーサー達、実は時々しゃべるんです。

沖縄に連れてこられ、

「おい、こんなところじゃ全然落ち着かんぞ!」、と

始めの頃はブツブツ文句を言っていたのですが、周りに仲間が沢山いると分かり、最近ではすっかり沖縄が気に入ったようで、私もホッとしています。




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