住宅街などでは、突き当りになっているような家の塀や壁などに埋め込まれていたり、張られていたり。シーサー同様、兎に角そこらじゅうにある、という感じ。
東京に住む知り合いが初めて我が家を訪れた時にこれを見て、「ご近所に石敢當さん、というお宅が沢山あるのね。皆さん、親戚なのかしら・・・」、と、家の表札と勘違いした程です。
神奈川県の川崎を訪れた際、駅前にこの大きな石敢當(いしがんとう)を発見しました。
「え、こんなところにも? 何故?」、と正直少し驚きました。
大人の身長程もあるこの大きな石敢當、裏面にはここに置かれている理由が・・・。
川崎市からの支援へのお礼として、宮古島から贈られたのだそうです。
さらに、「石敢當」の謂れも刻まれており、石敢當とは中国の強力無双の力士の名前で、魔除けとしてこの力士の名前3文字を石に刻んで十字路等に建てた習慣ががあり、それが中国から沖縄・九州地方に伝わっているとのこと。(でもこの謂れは、いくつかの説のうちの一つだそうです。詳しくはこちら)
こうして沖縄では、突き当たりになる壁には必ずといって良い程石敢當がある、ということになったのでしょうか・・・。
実際、魔物も相当住みにくかろうと思う程、シーサー、石敢當をはじめ様々な魔除けが沖縄にはあります。信心深いというか、沖縄の皆さんは、本当に魔除けがお好きなのだろうと思います。
でも実は、「石」そのものに何か霊力を感じ、石自体を神として祭る、というのは、沖縄だけでなく、本土の各地でも行われていたようです。昔は集落の入り口や家々の角に、お地蔵様や石に掘られた色々な神様がいらっしゃっただけでなく、石そのものが祭られていたり、石碑などが建てられていたとか・・・。
本土にもあったはずのその多くはどこへ行ってしまったのでしょうね。
地方へ行けばまだ残っているのかもしれませんが、首都圏の住宅密集地で見かけることはあまりないですよね。人々の信仰心が薄れると共に、いつの間にかどこかへ消えてしまったのでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿