山原は、生き物の固有種も多く、「東洋のガラパゴス」とも称される自然豊かな場所だとか・・・。一度は訪れて見たい、という気持ちが前々からありました。
山原(やんばる)という響きには、いかにも人里の少ない山深い地域、というイメージがありますね。
写真の奥は、沖縄本島の最高峰、与那覇岳(標高503m)です。 |
確かに海岸線から内陸部に目を向ければ、恩納村あたりから山らしい山(といっても何せ沖縄ですから、標高は大した事はありません。国頭村にある本島最高峰の与那覇岳でさえ、503m。高さ634mの東京スカイツリーより低いですねえ)が現れますから、かつては平地と丘陵の多い中南部と全く異なるエリア、という事で、恩納村から北を「山原(やんばる)」という呼称で一括していたのでしょう。
今では、本当のヤンバルと呼べるのは人の少ない国頭郡に入ってからなのでは、という気がします。
このエリアの山々は、標高は大したことはなくとも、亜熱帯の植物が鬱蒼と生い茂り簡単には人を寄せ付けない、一見して確かに深い山、です。ハブもいますしね。気軽に山遊びが出来るような雰囲気ではありません。ただ、そうは言っても、ひとやま超えれば海のあるのが沖縄。ここの豊かで貴重な自然を壊すことは実はとても簡単なことなのかもしれません。
ここでは、普通ではなかなか味わえそうにない体験を、心ゆくまで楽しみました。
カヌーのツアーは、このツアーでなければ入れないダムへ。 これだけでも貴重な体験、でも、それだけではなかった・・・。 |
ダム湖をカヌーで漕ぎ出し、支流を奥へと向かったのですが |
上流でカヌーから降りて、川をさらに上流へと |
渓流の奥には岩場がありました。 |
この岩場の白波の下にはオキナワアユの大群が・・・。 上流は夏でもかなり冷ややかです。 ウエットスーツに身をつつみ、カヌーに乗った理由がわかりました。 ガイドさんから手渡された水中メガネが大活躍 。 |
こちらには、石のようにハゼが岩にくっついています。このハゼさん達、なぜか人を全く怖れません。手や顔をそっと近づけても、その周りでじっとしたり、平然と泳いでいます。随分なつっこい様子で、可愛くなってしまいました。 |
気がつくと、周りには沢山の稚魚達が |
水から顔を出せば、リュウキュウハグロトンボさん。 |
こんなに楽しんだ、安波ダムですが、沖縄全土に水道水を供給している 貴重な水源でした。その上流で泳いでしまったのでした。 なんと、本島南部までここから水を供給しているとのこと。 |
シリケンイモリさん達にも沢山会えました。 |
オオハラビロトンボ |
オキナワキノボリトカゲもあちこちに…。 色が変わります。 |
スダジイとウラジロガシの森。 大木ではありませんが、切り立った谷で隔てられて、 外側から見る以上に深い森です。 |
低い部分は人間の身長ほどもあるリュウビンタイ(シダ)に覆われています。 この他に、背の高いヒカゲヘゴが明るい森の端に見られます。 |
ここは吊り橋ですが、 ガイドさんがいることと、整備された散策路があるので安心して歩けました。 |
猛毒蛇、ハブのいる林、森、山として、怖くて近付き難い沖縄の自然や山々ですが、おかげ様で、この日はぐっと身近に感じられました。
おまけにツアーに行く途中、道を渡っているヤンバルクイナにも遭遇。後で伺うと、かなりラッキーな事だったらしく、少々感激でした。
一日で両方を楽しむのは少し体力が必要ですので、前日の午後に入って、カヌーツアーをして一泊、翌日の午前にガイドツアー、と二日間にわけるのが良いのかも・・・。
ともかくも、この「やんばる学びの森」では短い滞在中色々な事を教わり、とても貴重な体験を楽しめ、身も心もすっかりリフレッシュ・・・。深く感謝です。
このやんばるの川や森が、そこに住むヤンバルクイナをはじめ数多くの植物、生き物と共に、いつまでも変わることなく豊かな川や森であり続けますように、と心から願います。
そう考えると、ハブはやっぱり沖縄の自然の守り神でもあるのでしょうか・・・?
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