大型で非常に強い台風19号は、やっと沖縄本島の上を超えて行きました。
その被害は台風の強さ、大きさを考慮すると、全体としては幸いにも、「甚大なもの」、とまではいかなかったようにも思います。
10日から既に強風が吹き荒れ、昨日から暴風域に入り、12日の今日も若干穏やかではあるものの風が止むことはありませんでした。ただ、台風が最接近し、その目に近づく頃から風はむしろ穏やかにになり始め、中心を過ぎた後の吹き返しの風は、近づくまでの風と比べだいぶ弱まってきたようです。それでも丸々三日間台風に晒されていたわけですからやはり、長いなあ、と思います。
当然ですが、植物達もこの間強風に晒され、とても疲弊した様子です。逞しく復活することを祈っています。
すぐ近くの南城市糸数では、11日午前10時頃、風速49.7m/sを記録したとか。我が家もこの風速に耐えた、という事ですね。家は無傷ですので、やはり沖縄の家の造りは本当に頑丈で、信頼が増します。
ただ今回は、停電がとても長く続きました。さすがの電線もこの強風には耐えられなかったのでしょう。
我が家では10日の午前中から11日の夕方まで、30時間余りの停電を経験しました。この停電により、あらためて電気の便利さと電気の使える生活のありがたさを痛感。
電源が無くなると、特に飲食に関わる商売をされている方々にとっては、冷蔵庫が機能せず、大きな損害につながる可能性がありますよね。台風で仕方のないこととはいえ、その影響は結構大きいのではないでしょうか。その意味でも、沖縄では非常用電源は必須なのでしょうね。
今回は我が家でも、冷蔵庫を冷やす為に、夫の用意していた非常用電源を一度使いました。
我が家の停電、実際にはまだ完全には復旧していません。電気配線の一部がまだ回復していないようで、一階の電気は使えるようになったのですが、2階の電気は使えません。夫に聞くと、配電は単相3線式と言って、二つの100Vの電源が来ているのだそうで、その一方に電圧が来ていないとのこと。こんなことは初めてですが、配線の一部がまだ回復していない様なのです。
もっとも、かなり広範囲に停電が発生しているようですので、復旧作業をしておられる方々も大わらわなのでしょう。この風雨の中、あちこちで配電設備の復旧に努めておられる方々のご苦労に深く感謝したいと思います。
ただ、今回の長~い停電中に思ったこと、もう一つ…。逆説的でもありますが、「不便だな~」と思いつつも、心の奥底で、「たまになら、これも良いかな~」と。
この本音は少し説明しづらいですが、電気も無く、パソコンもテレビも無く、風雨の音以外、外部からの刺激ないない尽くしで時間を過ごしていると、否応なしに自分の心や身体としっかり向き合う時間をたっぷり貰える、その贅沢さをしみじみ味わった、という事でしょうか。
今ある時間の大切さや、人生の意味、人間のありかた、など、普段なかなか考えずに過ぎてゆく慌ただしい日常にちょっとしたスパイスを与えられたような気もするのです。
不便で辛い辛いと思ってばかりいると、なかなか気づかぬことなのかもしれませんけれど、今回はほんのちょっぴり、長~い停電にもメリットはあるかも、と思えたのでした。
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