2014-06-18

石敢當(いしがんとう)

沖縄では、「石敢當」と刻まれた石をあちこちで見かけます。

住宅街などでは、突き当りになっているような家の塀や壁などに埋め込まれていたり、張られていたり。シーサー同様、兎に角そこらじゅうにある、という感じ。
東京に住む知り合いが初めて我が家を訪れた時にこれを見て、「ご近所に石敢當さん、というお宅が沢山あるのね。皆さん、親戚なのかしら・・・」、と、家の表札と勘違いした程です。


神奈川県の川崎を訪れた際、駅前にこの大きな石敢當(いしがんとう)を発見しました。

「え、こんなところにも? 何故?」、と正直少し驚きました。


大人の身長程もあるこの大きな石敢當、裏面にはここに置かれている理由が・・・。

川崎市からの支援へのお礼として、宮古島から贈られたのだそうです。

さらに、「石敢當」の謂れも刻まれており、石敢當とは中国の強力無双の力士の名前で、魔除けとしてこの力士の名前3文字を石に刻んで十字路等に建てた習慣ががあり、それが中国から沖縄・九州地方に伝わっているとのこと。(でもこの謂れは、いくつかの説のうちの一つだそうです。詳しくはこちら


こうして沖縄では、突き当たりになる壁には必ずといって良い程石敢當がある、ということになったのでしょうか・・・。

実際、魔物も相当住みにくかろうと思う程、シーサー、石敢當をはじめ様々な魔除けが沖縄にはあります。信心深いというか、沖縄の皆さんは、本当に魔除けがお好きなのだろうと思います。

でも実は、「石」そのものに何か霊力を感じ、石自体を神として祭る、というのは、沖縄だけでなく、本土の各地でも行われていたようです。昔は集落の入り口や家々の角に、お地蔵様や石に掘られた色々な神様がいらっしゃっただけでなく、石そのものが祭られていたり、石碑などが建てられていたとか・・・。

本土にもあったはずのその多くはどこへ行ってしまったのでしょうね。

地方へ行けばまだ残っているのかもしれませんが、首都圏の住宅密集地で見かけることはあまりないですよね。人々の信仰心が薄れると共に、いつの間にかどこかへ消えてしまったのでしょうか。

2014-06-11

田の神さあ(たのかんさあ)

手にお茶碗としゃもじを持った神様、田の神さあ(たのかんさあ)。

「わしも沖縄に行ってみたい」とのこと。

田の神さあ(たのかんさあ)
沖縄には田んぼは多くないのですが、結局、来て頂くことなりました。ここでの生活も楽しんでいただけたらなと思います。

でも、こちらへ来たら梅雨時期で、景色の点では少し残念だったかもしれません。もっとも、雨が沢山降ってくれて、実はほっとしているのではと思ってもいます。何と言っても、農業に雨は大切ですし、植物の成長にはとても良い環境ですから。

沖縄のお米
沖縄でもサトウキビ生産が主流になる前には、稲作をしていたと聞いています。今でも本島の金武町や石垣島では稲作が行われており、とても美味しい「ひとめぼれ」が作られています。

沖縄でひとめぼれが生産されるようになった訳は、暖かい沖縄が、稲の苗床として、東北地方のひとめぼれの稲作を支えていたからだそうです。

今、石垣島では二期作が行われており、既に6月初旬から2014年のお米が出回り始めました。本島での販売は、今月後半からとのことです。

我が家の石垣産の美味しいお米を見て、田の神さあも満足なようです。

2014-06-10

一年 - 植物は成長する

沖縄でカイロプラクティック整体の看板を掲げて、早いものでもう一年になります。


唐突ですが、カランコエという花(下の写真)をご存知ですか?

今から14年ほど前の事。神奈川の新築マンションに越し、そのお祝いに友人がくれたのがこの花との最初の出会い。

毎年一回花が咲き終わると切り詰め短くしたものを別の鉢に挿しておくと、それがまた成長し翌年花をつける、という事を繰り返し、少しずつ増えてきていたのですが、昨年4月沖縄に越すにあたって、大半は人に譲りほんの少しの小さな株だけを連れてきました。

葉肉の厚い、いかにも南国生まれ、という感じの植物なので、多分沖縄の気候はとても性に合っているのでしょう、こちらにきてその成長の良い事!花も葉もあっという間に大きくなり、年に何度も咲いてくれます。何だか、「こういうところで暮らしたかったの。嬉しい、嬉しい」と、全身で喜びを表してくれている様…。

このカランコエは、下の写真が、上のようになりました。これ以外にもまだ大きなものが二鉢あります。今年に入って既に2度目の花です。沖縄に越してからは何度目になるのやら…。
一年前のカランコエは下です。
一年で上のようになるなんて

環境が良く合っている、ということが大きな理由の一つだとしても、植物の適応能力、生命力のすごさを思い知らされています。

私もカランコエに負けず、ますます成長していかねば、と思うこの頃です。