2013-07-01

沖縄の紫外線量

とうとう7月に入りました。ここ沖縄は既に真夏ですので日差しがとても強く感じます。特に気になるのは紫外線ですが、いったいどれくらい強いのか実際に測って見たくなりました。

でも、測定するには測定機材が必要でお金もかかり大変です。自分で測定しなくても色々なデータが公開されています。

下の図は環境省から出されている「紫外線環境保険マニュアル2008」の中の資料です。
(アップデート版は紫外線環境保健マニュアル2015 [PDF3,780KB

下の図にはUVインデックスが縦軸、これは紫外線強度を分かり易く数値化したもの
(1−3弱い、3−5中程度、6−7強い、8−10非常に強い、11+極端に強い)
3以上は紫外線対策をしましょう、8以上は外出を控えましょうというレベルだそうです。
那覇とつくばの7月の比較では32[kJ/m2/日]、つくばは25[kJ/m2/日]だそうです。(単位は同じであれば数字を比較するだけで良いので、見慣れない単位だからと気後れしないでくださいね。)

つくばは、7月はまだ梅雨の影響があるはずですので、すこし低めに出ているかもしれません。とりあえずこれを信じると、夏場では、那覇はつくばの1.3倍(=32/25)です。日差しの弱い冬場には、那覇はつくばのほぼ倍になっています。(「つくば」は東京の少し北の都市、気象研究所がある関係で、東京ではなく、「つくば」になっているのでしょう)

夏場で1.3倍、冬場でも2倍の差しかない、という、この数字、何だか少し意外な印象を受けますよね…。本当にこの程度しか、沖縄の紫外線は多くないのかしら、と。


そうなんです。沖縄では日差しを受けると肌が熱くなるように感じられるため、体感ではもっとずっと差があるように感じます。聞いた話では、沖縄の紫外線は本土の5倍とも言われているそうですが、ここで生活していると、それが決して誇張ではなく、本当にそれ程の違いがあるように実感してしまいます。

それは多分、紫外線そのものというより、肌を暖める(熱くする)可視光や赤外線の効果も加わって、ということなのだろうと思います。太陽光の大きな部分を占める可視光や赤外光も沖縄の方が多いので、直射日光を浴びると肌が熱くなる(夏盛りの頃には、ほんの数分日差しの下に居るだけで、熱いを通り越し、痛い、と感じることさえ結構あります。)ことで、日射をとても強いもの、と感じるのではないでしょうか。

上記二つ目の図1-6、時間別紫外線強度(UVインデックス)が、指標 8-10 で「非常に強い」、そして11+で「極端に強い」 (8以上で、外出を控えましょう、というレベルに入ります) となっているのは多分そうしたことを加味した上での指標、ということなのでしょう。日焼けのみならず、熱中症予防も大切ですからね…。

また、東京などと比べると日射を遮る建物が少ないせいで、空も大きく広がり日差しをより受け易い環境、ということもあるかもしれませんね。

数字の上では、紫外線量そのものがものすごく多いというわけではなさそうですが、それでも、沖縄が本土以上に日焼けしやすく、紫外線の悪影響を受けやすい環境であることには変わりありません。皮膚がんなどの皮膚疾患だけでなく、シミ、皺などのお肌のトラブルの原因ともなりやすい「日焼け」に対しては、やはりしっかり防衛しておくことが大切なのでしょう。

沖縄の女性は、さすがにその辺のことはとてもよく心得ていて、皆さん本当によく防衛していらっしゃいます。「沖縄で肌の色の黒い女性は、本土から移住したり観光で来ている人、地元の女性は色白なので、直ぐ見分けられる」などと言われている位だそうです。海にも日中に水着で入ったりはしないとか…。「入るとしても日の陰った夕方、それも大概Tシャツなどを着たまま入るのよ~」、というのは、地元の友人のお話。

加えて、紫外光は日焼けするだけでなく、目にも悪いですよね。日陰に入っても、紫外線は50%しか低減できません。日陰でも日焼けしますし、目の保護のためにサングラスは必須アイテムですね。上記の紫外線環境保護マニュアルにはその他にも紫外線対策が記載されていますので、健康のためには一読をお勧め致します。

ちなみに、年間の日照量は、沖縄とつくばでは、1割程度沖縄が多い程度、そんなに大きな違いではありません。

参考

  • 上記の環境省から出されている「紫外線環境保険マニュアル2008」の中の資料は、エネルギー量から見る限り、正確にはUV-Bのデータのようです。(追記)2015年版(紫外線環境保健マニュアル2015 [PDF3,780KB])には、このデータがUV-Bであることが明記されています。
  • 沖縄の紫外線は本土の5倍(冬場の紫外線が少ない時期の倍数です。)ということを言われる方が結構多いので少し不思議でもあったのですが、琉球新報の記事で以下のような記事を見つけました。もしかすると予防を促す為なのか・・・、下線部分だけが取り出され一人歩きしている、という面もあるのかも・・・。
”沖縄気象台によると、沖縄のUV-B量は梅雨明けの6月下旬から7月上旬の南中(太陽が真上)の時期が最も強く、札幌、茨城、鹿児島などの約1・5倍。冬場にかけて弱くなるものの、12月は札幌の約5・7倍。年平均(過去8年間)でも各地の1・2倍から1・7倍となっている。”

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